車体屈折式ホイールトラクタの等高線走行における動的横転倒
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概要
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車体屈折式ホイールトラクタを二つの連結した剛体とみなし, 等高線走行の動横転倒時における車体前部と後部の関係および車輪と障害物の関係を検討した。タイヤが障害物に当たるときの衝突速度からトラクタが横転倒にいたる走行速度の理論式を求めることができた。転倒は, 山側前車輪が障害物に当たって車体前部が後部とともに回転して転倒する場合, 連結構造により車体前部の転倒が後部に抑止されながら一体となって回転しつつ, 後車輪が障害物に当たって転倒する場合, および前部と後部がお互いに独立に回転して転倒する場合がある。車体の一つが転倒すれば, 結局, トラクタ全体が転倒する。車が静横転倒角と前後車体の間の最大許容ねじり角との差よりも急な斜面を走行するときは, 動的横転倒限界走行速度は急激に減少し前部および後部が独立に回転するので, 車体前部および後部の独自の三角形支持面でトラクタの安定性を検討しなければならない。本論文の結果より林地傾斜の増加や前部が転倒限界に近くなるのに応じて連結構造のねじり角を減少させたり, 前部と後部をロックする方法により, 動転倒限界を高めれば, 走行安全性を向上させることができると考えられた。
- 日本森林学会の論文
- 1991-01-01
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