屋久島の固定試験地におけるスギ天然林の構造と成長について

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概要

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屋久スギ天然林に設定されている4固定試験地の設定時(1973〜74年)と今回(1984〜88年)の測定結果をもとに, 屋久島に現存する屋久スギ天然林の林分構造とその成長を樹冠構造も含めて林分単位で明らかにした。屋久スギを含む針葉樹の断面積合計の全体に占める割合は約70〜80%と, どの試験地もほぼ等しかった。樹高曲線はこの測定期間内での大きな変化は認められなかったが, 試験地間にはかなり相違が認められた。スギは林分の上層を占めており, 下層には後継樹は認められなかった。スギは直径分布, 直径階ごと、の成長パターンおよび単木ごとの樹冠構造から, 直径約90〜100cmを境に樹齢的に大きく二分されることが裏付けられた。屋久スギの進界成長量を含むプレスラー式による純成長率は約0.5〜1.2%の範囲であった。
一般社団法人日本森林学会の論文
1990-03-01

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