作業道計画路線における土工量の簡易推定法

概要

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地形図上または踏査において設定した計画路線における最適な縦断線形の土工量を図表から迅速に選定する方法およびその計画高の簡単な計算方法を提案した。最適な縦断線形とは, 切土量と盛土量がバランスし, 起点と終点は地盤高に一致し, 計画勾配の分散が指定値となる条件の下で, 土工量が最小であるものである。最適な縦断線形を求めるために評価関数を作り, 計画高と未定乗数で偏微分して非線形連立方程式を得た。この式から未定乗数と地盤高高低差の分散, および未定乗数と計画高高低差の分散などの関係を示す近似式を理論的に求め, 縦断勾配の最大値が制限勾配以下になる計面勾配の分散の選定方法を提案した。さらに, 計画高高低差の分散と地盤高高低差の分散から未定乗数を求めて土工量を推定する方法について例題をあげて説明した。その結果, 図から得た土工量は非線形連立方程式を計算した値とおおむね一致した。つぎに計画高を求めるために非線形連立方程式を解き, さらにその近似解を求めた。近似解は簡単であるので, 容易に計画高を得ることができる。
一般社団法人日本森林学会の論文
1990-03-01