癌性気管支狭窄に対する Dacron mesh 張り金属 stent による治療
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概要
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悪性腫瘍の浸潤による気道狭窄に対し, 気道内腔の保持, 腫瘍の圧迫, 止血剤の局所への投与を目的として, Dacron mesh sheetにepinephrineとthrombinを沁み込ませて, そのsheetで腫瘍部を押さえるようにZ-stentにsheetを外張りしてcovered stentを作成した。両側主気管支が易出血性の癌浸潤で狭窄し呼吸困難と意識混濁に陥った1例にこのcovered stentを留置し, 留置直後に気道内腔は拡張され, 出血はなく呼吸状態は改善し, 翌日会話可能となった。4週後, 6週後の気管支鏡所見でも気道の開存, 腫瘍面の圧排が認められ, mesh sheet部分の粘膜上皮による被覆が示唆された。癌浸潤による気道狭窄に対して, 止血剤を染み込ませたDacron mesh布を外張りしたstentは, 狭窄部の拡張, 腫瘍面の持続的な圧排, 局所止血の利点を併せ持つ有用な治療手段と考えられた。
- 日本呼吸器内視鏡学会の論文
- 1992-07-25
著者
-
駿田 直俊
国立病院機構和歌山病院呼吸器内科
-
駿田 直俊
独立行政法人国立病院機構和歌山病院呼吸器内科
-
駿田 直俊
和歌山県立医科大学 救急・集中治療部
-
小林 尚
和歌山赤十字病院呼吸器科 他7施設
-
西田 典史
春秋会城山病院放射線科
-
岸 和史
和歌山県立医科大学 放射線科
-
岸 和史
岸和田徳洲会病院 放射線科
-
岸 和史
済生会和歌山病院放射線科
-
小林 尚
和歌山医科大学紀北分院内科
-
駿田 直俊
和歌山医科大学紀北分院内科
-
園村 哲郎
和歌山医科大学放射線科
-
西田 典史
和歌山医科大学放射線科
-
楊 仁杰
和歌山医科大学放射線科
-
佐藤 守男
和歌山医科大学放射線科
-
山田 龍作
和歌山医科大学放射線科
-
園村 哲郎
和歌山県立医科大学放射線科
-
Yamada Ryusaku
Department Of Radiology Osaka City University School
-
Sato Morio
Department Of Radiation Oncology Wakayama Medical University
-
Yamada Ryusaku
Department Of Radiology Wakayama Medical College
-
山田 龍作
大阪市立大学放射線医学教室
-
園村 哲郎
Department Of Radiology Wakayama Medical University
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