MOS LSIを対象とするシミュレーションエンジン
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概要
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論理装置においてMOS LSIがますます多用されるに至り,MOS素子の双方向性,トライステート出力等の特徴を利用した回路が一般的となっている.開発期間短縮のため,論理設計段階でMOS素子の動作,タイミングを短時間で正しく評価する必要がある.従来のMOS素子評価手法には,遅延の扱いやアルゴリズムの複雑さの点で問題があった.一方,検証の高速化のために専用ハードウェアによるシミュレーションエンジンが開発されてきた.しかし,その前処理において.多くが単純なゲート単位の回路分割手法をとり,ユーット間通信貧の増大を招いていた.本論文では双方向パス等を多用する論理装置のタイミソグ検証を対象とし,(1)遅延・信号強度・不定値を正確に評価し,かつイベント法に適したMOS素子評価アルゴリズム,(2)実行結果を利用した機能ブロック単位の回路分割手法による処理効率向上,の2点の特徴を持つシミュレーションエンジンについて述べる.MOS 素子について直前の信号値評価の結果から信号源となった端子を記憶し,素子単位の評価を行いつつパス全体について矛盾のない信号値・信号強度評価を行うことが可能である.前処理において,実行結果を利用した機能ブロック単位の分割手法により,ユニット間通信量の削減と負荷の均一化を図った.実験により提案した各項目の有効性を確認した.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1989-03-15
著者
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