プログラム・ジェネレータの生産性実験
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概要
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本論文では,プログラム・ジェネレータ方式の代表的な言語であるRPGの生産性特性について把握する.プログラム・ジェネレータ方式は記述を必要な部分のみに絞り込めるために,一般には生産性が高いと言われている.この方式では,適用性の広い共通的なプログラムの骨組を用意しておき,与えられた要求条件に合うようにパラメータ化した機能で肉付けをすることによってプログラムが生成される.プログラムが簡単にできるかどうかはこの骨組が要求条件に合うかどうかにかかっている.用意されている骨組が与えられた要求条件に合えば著しい効果が得られるが,そうでなければこの効果は得にくい.ジェネレータ方式のこのような生産性特性は汎用言語にはないクリティカルな特性である.したがって,プログラム・ジェネレータの適用に当たってはこの特性を理解しておく必要がある.この特性を把握するために,PRG,COBOL,およびRPG改を用いてプログラムの作成実験を行った.ここで,RPG改とはRPGの手続きを高水準化したものである.実験の結果,(1)プログラム作成の時間を減少させるには,作成量を減らすのが効果的であるという通説を裏付けるデータが得られた.(2)RPGは作成量が少なくてすむ課題には効果的だが,作成量が多くなるような課題ではCOBOL並の生産性であり,効果的とはいえない(3)言語による差より個人差の幅の方が大きい,ことを明らかにした.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1987-05-15
著者
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