連続音声入力を想定したキーワード抽出システム
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概要
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自然に発声する連続音声入力を想定し,この認識結果から各種の操作指示に必要となるキーワードを抽出するアルゴリズムの提案と,実験システムによる評価結果を示す.ここで提案する抽出アルゴリズムは,正解となるキーワードを誤って棄却しないように,音声認識結果(キーワード抽出システムの入力)の音素記号列から,音素置換確率により,1入力音素当り複数の正解音素候補を生成する.さらに,正解音素候補の組合せから音節候補を生成し,これら音節候補の組合せから,存在しうるすべての単語を,木構造インデックスを用いて高速に抽出する.抽出した単語候補については,操作指示に直接必要とならない敬語表現等の慣用句の除去等により予備選択を行い,次いで,操作指示内容に応じて作成した構文パタンを用いて,構文候補を生成する.構文候補に対しては,構文・単語レベルのスコアリングを行い,スコアの高い構文に含まれる単語を順次キーワードとして抽出する.シミュレーションの結果,辞書規模を約1,000単語,操作指示種別を5種,音素の平均認識率を77〜89%とした条件において,正しい操作指示内容を示すキーワードの組合せを,60%以上の的中率で抽出できることが分かった.また,スコアの上位3位までを取れば,95%以上の包含率で正解が得られることが分かった.さらに,実行時間の評価から,最大100並列の構成で発声速度に追随可能であることが分かった.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1987-03-15
著者
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小黒 雅己
NTTヒューマンインタフェース研究所
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小黒 雅己
NTT電気通信研究所
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中村 修
NTTヒューマンインタフェース研究所
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中村 修
NTT電気通信研究所
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川野邊 正
NTT電気通信研究所
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雪下 充輝
NTT電気通信研究所
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