DIG標識合成オリゴデオキシリボヌクレオチドプローブを用いたキュウリモザイクウイルスRNAのサブグループ特異的検出
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概要
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キュウリモザイクウイルス(CMV)は血清学的性質ならびに塩基配列の違いからsubgroup IとIIに大別されている。異なるsubgroupに属するCMV分離株に混合感染した感染植物組織内のそれぞれのウイルスRNAを特異的に検出することを目的として, ジゴキシゲニン(DIG)標識合成プローブを用いたhybridizationを試みた。CMVの3種のゲノムRNAはほぼ共通した塩基配列の3'末端非翻訳領域(3'NCR)を有することから, 1本のプローブですべてのRNAの検出が可能であることが知られているが, 3'NCRの一部にsubgroup間で塩基配列が大きく異なる領域が存在する。その領域に相補的なDIG標識合成オリゴデオキシリボヌクレオチドをそれぞれプローブとして準備し,nylon membrane上でdot-blotおよびnorthern blot hybridizationを行った。alkaline phosphatase標識DIG抗体および化学発光基質を用いた場合,dot-blotで10pgのCMVRNAが検出可能であった。また, northern blot hybridizationにおいては各subgroupのRNA1〜4のすべてが特異的に検出された。さらに,感染粗汁液を直接ブロットした場合でもsub-group特異的なCMV RNAの検出が可能であった。本法は, 標識プローブの長期安定性, 操作の簡便性ならびに放射能を用いる方法に比肩し得る十分な検出感度などの利点を有し, CMVRNAのsubgroup特異的検出に有用と思われる。
- 1999-02-25
著者
-
竹下 稔
九大院農
-
高浪 洋一
九大院農
-
菊原 賢次
九州大学大学院生物資源環境科学研究科
-
内場 隆行
九大院生資環
-
高浪 洋一
九州大学大学院・農学研究院
-
内場 隆行
九州大学大学院生物資源環境科学研究科
-
重見 知宏
九州大学大学院生物資源環境科学研究科
-
竹下 稔
九州大学大学院生物資源環境科学研究科
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