家電向けJava JITコンパイラの構成方法とその評価
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概要
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携帯電話などの家電機器へのJava普及が進みつつある中で,Javaプログラムの高速化が求められ,Java JITコンパイラが要望されている.家電機器向けのJITコンパイラの実装では,実行性能追求よりも家電機器の持つ2つの特性「メモリ資源の制約」,「機種展開時のCPU変更に対応する移植性」を考慮する必要がある.PC用JITコンパイラは,レジスタなど,CPUに依存した構造に最適化することによって,高速化に注力しているが,コンパイラが複雑化してメモリ資源が増え,CPUの移植性が低下するため,家電機器にはそのままでは適用できない.本論文で提案する方式では,1)最適化を実装しないことでコンパイラサイズを縮小し,2)GCCの利用とインタプリタCソースコードからのコンパイラ自動生成による移植性の向上,を実現させた.また,本方式では,bytecode実行とnativecode実行が同じJavaオペランドスタックを共有するので,部分コンパイルが容易に実現でき,nativecodeを格納するメモリを削減するうえでも有効である.インテルx86用の実装評価では,コンパイラ自体のメモリ量が17Kバイト,インタプリタの最大8.7倍の高速化を実現できた.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2002-09-15
著者
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春名 修介
松下電器産業(株)情報通信研究所
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春名 修介
松下電器産業(株) 情報システム研究所
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春名 修介
松下電器産業株式会社ソフトウェア開発本部
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金丸 智一
松下電器産業株式会社マルチメディア開発センター
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川本 琢二
株式会社松下電器情報システム名古屋研究所
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金丸 智一
松下電器産業株式会社ソフトウェア開発本部
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春名 修介
松下電器産業
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