情報教育におけるキーボードリテラシーの一考察

概要

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タッチタイピングは, コンピュータを思考の外化やリフレクションの道具として活用していく場合に有効な打鍵技法であり, 情報化社会における重要なリテラシーの1つである.そこで, 大学1年生を対象に実施した情報教育の授業におけるタッチタイピング教育の方法と1年間にわたるタッチタイピングの習熟状況と習熟特性について報告する.タッチタイピング教育の方法としては, 練習目標を学習者の個人内目標とし, 練習結果をつねに学習者へフィードバックすることによって, 学習者が到達度評価的な自己評価と個人内評価的な自己評価をあわせて行い, 内発的動機づけを高めながら練習を継続していく方法を提示する.学習者全体の習熟特性としては, 打鍵時間は累計平均対数非線形習熟の1つであるコンベックス型習熟, ミス率は累計平均対数線形習熟(習熟率=90.9%)であることが示された.また, タッチタイピングの習熟パターンを抽出する方法を提示し, 本研究で対象とした学習者の打鍵時間の時系列データから11種類の習熟パターンが抽出されることを示した.
一般社団法人情報処理学会の論文
2001-09-15