漢字CAIのための漢字情報管理システムの開発 (<特集>人文科学とコンピュータ)

概要

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本論文は, 漢字学習支援システムを高機能化することを目的とした書字に関する情報管理システムについて述べる. これまで, 漢字を部品に展開して検討する研究が数多く報告されている. その中での本研究の特徴は, 部品間の相対位置関係と, 筆順の情報を含めて漢字を定義するところにある. さらに, それらの情報を計算機で管理するために, 形態およびその書字に関する情報管理システムKISを開発した, 具体的には, 漢字を定義するための記述言語KDLを設計し, そのコンパイラを開発した. さらに, その定義から必要な情報を探し出し, 結果をHTML形式で生成する機能を持つ言語KMLを設計し, その処理系を開発した. このKDLを使って, 小学校で学ぶ漢字1,006文字とその部品を定義し, KMLを使って, その特性について調べてみた. その結果, 漢字の書字学習のための教材を検討するときに, KISは不可欠な道具になるという確信を得た.
一般社団法人情報処理学会の論文
1999-03-15