移動物体像の抽出技術
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概要
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本報告で述べる処理装置は,背景のエッジ強調像を画像メモリ上に形成し,その画像を入力画像と比較することによって,高速に移動物体像を抽出する.背景像は,入力画像の不変な部分あるいはゆっくりと変化する部分をとらえることによって形成する具体的には入力画像の各画素に関する輝度レベルの疑似積分(前回の出力値と今回の入力値の荷重平均を今回の出力値とする演算)を計算することによって得ているこの疑似積分には,低い周波数成分のみを通すローパスフィルタの働きがあるため,大きな輝度レベルの時間変化を引き起こす移動物体像による影響がおさえられ,結果として背景像が形成される.ところがそれだけでは数々の理由により正確な背景像が得られないため,抽出された移動物体像に残像に似たノイズが重畳される.そこで,より正確な背景像を得るため,「背景像をとらえ続けている画素の,輝度レベルの時間変化は小さい」という点に着目した工夫を施してある.つまり入力画像の輝度レベルの時間変化が少ない画素は背景をとらえているものとみなし,背景の更新を行う.輝度レベルの時間変化が大きい画素は移動物体をとらえている可能性が大きいので背景の更新は行わない.この方法を用いた結果,移動物体像の影響をあまり受けない,正確な背景像を構成することができ,したがってより正確に移動物体像を抽出することができる.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1987-04-15
著者
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