連立1次方程式における数値解の誤差評価
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概要
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浮動小数点演算を用いて連立1次方程式を解いて得た数値解の誤差評価を考える.電子計算機を用いて数値計算を行う場合,連立1次方程式の係数,定数項は,数値を有限桁の数値に丸めたことによる誤差を含む.このため,計算途中で起こる丸め誤差が入るのを防ぐために高精度演算を用いて数値解を求めたとしても,数値解は,係数,定数項が含む誤差に起因する誤差を含む.ここで,係数,定数項が含む誤差はそれぞれすべて独立しているとは限らず,同じ原因で発生し,恒等的に等しい誤差を含んでいる場合がある.したがって,独立な誤差を用いて,係数,定数項が含む誤差を表すことができる.本論文では,数値解の誤差を評価する方法として,係数,定数項が含む誤差を独立な誤差に分け,数値解の各要素ごとに誤差を評価する新しい誤差評価方法を提案した.そして,幾つかの応用例に本論文で提案した数値解の誤差評価方法を適用することによって,この誤差評価方法の有効性を示した.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1986-10-15
著者
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平野 菅保
日本大学生産工学部
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布広 永示
(株)日立製作所ソフトウェア開発本部
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平野 菅保
東京情報大学情報システム学科
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布広 永示
東京情報大学情報システム学科
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布広 永示
(株)日立製作所ソフトウェア工場
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