配列の大域データフロー解析法
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概要
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配列参照どうしのデータ依存関係としてフロー依存,出力依存および逆依存があり,これらをグラフ化したのがデータ依存グラフである.配列参照どうしのデーク依存関係は,従来,各配列参照の添字を比較してその結果から直接もとめていたが,この方法ではプログラムの制御構造を反映したデータ依存関係をもとめることがむずかしい.筆者らは,多重ループの添字を解析することができる添字比較法と,到達定義(reaching definitions)や露出使用(exposed uses)をもとめる変数の大域データフロー解析法とをくみあわせることによって,条件文や多重ループなどの制御構造を反映したデータ依存グラフをもとめる,配列の大域データフロー解析法を開発した.この解析法では,データ依存関係をループ独立依存,ループ運搬依存などに分類することができる.ここで,ループ独立依存とはプログラム中のループ内の文を1回実行するあいだに生じるデータ依存関係のことをいい,ループ運搬依存とはそれを2回以上実行することによってはじめて生じるデータ依存関係のことをいう.この解析法によって,従来より強力なベクトル化や最適化ができるようになった.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1987-06-15
著者
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