多項式の減次
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概要
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浮動小数点演算を用いて代数方程式の解を数値的に求める場合, 与えられる代数方程式の係数は有限桁の数値である. そこで, まず近似解が有限桁の数値を係数にもつ代数方程式を満足するための条件を明白にした. 有限桁の数値を係数にもつ与えられる代数方程式を満足する既知の近似解を用いて, 次数を一つ減じた代数方程式を求める場合, 剰余の定理を用いて, 多項式の減次を行い, 浮動小数点演算では0になるとは限らない, 剰余の定数を0としている. このため, 代数方程式の係数として与えられる数値の桁数に比較して多くの桁数を用いて数値計算を行わないと, 次数を一つ減じた代数方程式から得られる, 多項式の減次に用いた既知の近似解よりも絶対値が小さい近似解は, 与えられる代数方程式を必ずしも満足しないことを明白にした. そこで, 多項式の減次を行う場合, 数値計算の途中で得られる数値を用いて, 剰余の項のxに関する次数を適切に定めると, 多項式の減次に用いた既知の近似解が有限桁の数値を係数にもつ与えられる代数方程式を満足していれば, その代数方程式の係数として与えられる数値の桁数に数桁加えた桁数で数値計算を行っても, 次数を一つ減じた代数方程式から, 与えられる代数方程式を満足する近似解を求めることができることを説明した.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1984-07-15
著者
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