二重指数分割に基づくデータ長独立実数値表現法
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概要
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2進法を基礎とする計算機そのほかのデータ処理装置のための実数値表現方式を提案する. 形式はデータの長さに依存せず, 精度変換操作が単純で, オーバフロー, アンダフローが発生しない, 十分大きい数も小さい数も表現できる方式である. これらの条件を満たす一般的な表現法と, その中で最も単純な規則を持つ形式とを示し, 後者を標準案として推奨する. 後者によると, ±1の近くでの分解能が低下しないように極力努めたので, 同じビット数で表現する固定小数点表現と比べ, 1ビット分の分解能の悪化に止まり, かつ浮動小数点表現の持つ, 小さい数も, 大きい数も表現できるという長所も併せ持っている. 実数値表現法として前記の目的を達するため, 内部表現のビット列に次の3つの性質を持たせる. (i)すべてのビット列が実数に対応する. (ii)あるビット列の右に1ビット連結する時, 元のビット列に対応する区間が2分され, 左の区間はビット0, 右の区間はビット1を連結したものに対応する. (iii)正数の場合, 1から無限大あるいは0に向かって, 区間の両端の値の比が, 二重指数的に増加する値となるよう分割されている. これによって実現される表現法を用いると, 短いデータでもそれなりにバランスよく実数値を表現できる. また長いデータをう処理系と容易に結合できるため, ミニコンピュータ, マイクロコンピュータのための実数値表現法としても適している.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1981-11-15
著者
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