Haar 変換に基づく新しい濃淡画像の2値化表現法
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概要
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白黒2値の画像表示装置によって画像の濃淡を表現する問題は, 画像処理技術の中でも重要な問題であり, これまでにも多くの方法が提案されている. しかしそれらの方法ではドットパターンがそれぞれ独特のクセを持っており, 特に表示点の少ないときには必ずしも良い画質を得ることができなかった. 本論文で提案する2値化法はHaar展開係数による評価量を設定し, これを逐次最小化する形で黒点の配分を決定していく方式である. 具体的な方法は, まず画像の表示されている全領域における原画の平均値を求め, この数値を近似する整数個の黒点を用意する. 次に全領域を4分割してこの黒点を各ブロックに配分する訳だが, このとき各ブロック内の黒点の数が, 原画のそのブロックにおける平均値に近くなるように黒点を配分する. さらにこのブロックを4分割してサブブロックを作り, 同じことを行う. これを逐次繰り返すことによって最終的に各点における黒点の配分, すなわち, その点の黒, 白が決定される. 本論文ではこの方式のいくつかの改良点について述べ, 比較的良い画質が得られた本方式の出力結果について, 従来の方式との比較もあわせて報告している.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1979-05-15
著者
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黒沢 由明
東芝 総研
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飯島 泰藏
東京工業大学
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飯島 泰藏
東京工業大学 工学部
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飯島 泰藏
東京工業大学工学部情報工学科
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黒沢 由明
東京芝浦電気(株)総合研究所
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黒沢 由明
(株)東芝・総合研究所
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黒沢 由明
東芝
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