システム監査の一実現方法 : 統制マトリックス法の提案 (<小特集>「情報システム)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本論文では,システム監査実務や内部統制の設計/分析を支援する手法,統制マトリックス法を提案する.システム監査人は,個々の情報システムの機能や処理方法を熟知していなければならない.また,安全性や信頼性のほか,効率性等も監査の範疇に含まれており,監査範囲が非常に広範である.したがって,監査人が情報や知識を整理し,活用するための枠組みが必要である.統制マトリックスは,人間系の作業を含めた広義の情報システムに対して,内部統制を,局面と観点から二次元的に分類整理するためのウークシートである.ここで,局面は,業務手続き(フロー)上の個々の単位作業に対応し,データ入力,書面審査,帳票出力等,あらかじめ定められた十数種類の作業項目の一つである.一方,観点は,内部続制を目的別に分類するための枠組みであり,承認,処理記録,網羅性,不当排除,正確性の5種類である.内部統制は,達成の確実度の面から,ハードウェア,システムソフトウェア,アプリケーションソフトウェア,規則,指導の5段階にさらに分類される.統制マトリックスを用いて内部統制を整理すると,各単位作業に対する統制の充足度を複数の観点から検討する,ある観点について業務全体の流れの中での統制の充足度を検討する等が容易になる.また,統制マトリックスは,監査ノウハウや文献等から得た知識を整理したり,内部統制を設計する際にも利用できる.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1991-12-15
著者
関連論文
- ソフトウェア開発作業管理システムSWIFTの運用・評価
- グラフを楽しむ
- グラフを楽しむ
- 電中研法ファンクションポイント法の改良と適用対象の拡大
- 現場業務支援用マルチメディア端末の開発
- ファンクションポイント法の組込/制御ソフトウェアへの適用可能性に関する一考察
- 情報共有のための電子掲示板システム利用法に関する一考察
- 情報共有を容易にするための情報の論理的属性モデルの実システムへの適用
- 情報共有を容易にするための情報の論理的属性モデルの提案
- 電力会社による地域活性化支援策の一提案--シニアネットとのパートナーシップ
- 電力産業と人工知能
- システム監査の一実現方法 : 統制マトリックス法の提案 (「情報システム)
- Michael L.Brodie, John Mylopoulos and Joachim W.Schmidt (Eds) 著, "On Conceptual Modelling", Perspectives from Artificial Intelligence, Databases and Programming Languages Springer-Verlag, 510p., $30.00
- 85-25 ソフトウェア開発サイクルの自動化
- ハミルトン問題の話題(グラフ理論とその応用)
- 機能量尺度に基づく情報システムのコスト評価