増進的複製による型付き素性構造汎化手法
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概要
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本論文では,型付き素性構造の汎化手法を提案する.型付き素性構造は制約に基づく文法枠組で用いられる素性構造の一般化された概念で,型付き素性構造の集合には単一化(最大下界,交わり)と汎化(最小上界,結び)の束演算が定義される.二つの型付き素性構造が与えられたときに,単一化が少なくとも一方が表す情報を集積し,集積結果の無矛盾性の判定などを行うのに対して,汎化は双方が表す共通情報を抽出する.制約に基づく文法枠組では,単一化が主要な役割を果たすが,汎化も言語情報記述の階層化や,選言的素性記述の効率的取り扱いにおいて重要な役割を果たす.単一化に関してはグラフの増進的複製技法などを用いた種々の効率的計算手法が提案されているのに対して,汎化に関しては提案されていない.本論文では,増進的複製技法を用いて汎化を計算する手法を提案する.この手法は,単一化手法と同一のデータ構造を用いることができるため,データ構造の変換を回避することができる.本論文の手法は,Common Lispで実現されている.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1993-09-15
著者
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