金融ディーリングのチャート分析における知識獲得支援システム
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
エキスパートシステムは,専門家の知識を知識ベースに格納しておき,知識ベースに基づいて推論を行うことにより,専門家並の問題解決を行う.しかしながら,知識獲得がエキスパートシステム構築のボトルネックであると言われて久しく,様々な知識獲得方法が研究されている.本論文では,金融ディーリングのチャート分析において,問題解決を完全には行えない知識ベースを,専門家が意思決定のために利用しながら,同時に新たに有効な知識の獲得を行う,知識獲得支援システムについて述べる.このシステムは,理解容易な知識表現のルールを記憶する知識ベース,専門家が利用可能なルールエディタ,推論の入力データと望ましい結論を記憶する事例ベース,事例とルールに基づいて推論を行う推論部,推論を繰り返し事例に適用し結果を評価する検証部,以上の構成要素を繰り返し起動するユーザインタフェース管理部とから構成される.推論過程と検証結果を視覚的に表示することにより,意思決定のための材料を充実し知識の発想を促す.試行錯誤的にルールを定義し検証できる環境により,より良い知識の獲得を支援する.本システムの開発と利用を通して,専門家がシステムの提供する各種の情報を売買判断の材料とし,新しいルールを発想し登録し検証することを確認し,チャート分析において,提案した知識獲得支援システムが有用であることを実証した.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1993-05-15
著者
-
丸岡 哲也
(株)日立製作所システム開発研究所
-
安信 千津子
(株)日立製作所システム開発研究所
-
安信 千津子
株式会社日立製作所 システム開発研究所
-
島崎 誠
(株)富士銀行資金証券営業部
-
重見 一秀
(株)富士銀行資金証券営業部
-
安信 千津子
(株)日立コンサルティング
関連論文
- 知識処理を適用したシナリオジェネレータの開発
- 計算機室レイアウト用エクスパート・システムの開発
- ルールベース推論と事例ベース推論の統合化の一方法
- 事例ベース推論とルールベース推論の統合化による帳票作成支援エキスパートシェルの開発
- 知識の逐次的修正用機能の提案
- 5.エージェント技術と電子商取引への応用(パートナーとしての映像情報技術-エージェント技術)
- S5-5 エージェント技術と電子商取引への応用
- エキスパートシステムの試行/開発/利用/保守環境
- 編集にあたって(女性たちが拓くIT-ITダイバーシティフォーラムより-)
- 金融ディーリングのチャート分析における知識獲得支援システム
- 8.ITダイバーシティフォーラム(ITフォーラムへの誘い)
- オプション取引向けポジション管理支援システムにおける取引最適化方式の提案 : 知識ベースを持つ意思決定支援システムの開発(3)
- 計算機室機器レイアウトシステムの開発 (「エキスパートシステム」)
- 国際担当の目から見た学会改革(これからの情報処理学会-第18回-)
- 編集にあたって(地域サービスの高度化に向けて-SOA活用でサービスを連携・統合-)
- 例示プログラミングを利用した帳票開発システム
- エージェントによる電子商取引のための自動競り方式の開発
- エキスパートシステムの諸事例-V : 金融ディーリング支援エキスパートシステム
- 店外ATMにおける資金運用管理支援システムの開発
- プログラム教育において個別指導を実現する知的CAIシステム
- ファジィ推論のチャートのテクニカル分析への応用の-工夫
- 複数時系列データのパターン認識型推論方式の提案 : 知識ベースを持つ意思決定支援システムの開発(1)
- 検索型エキスパートシステムの知識ベース構築支援に関する一提案
- メタ知識定義による知識ベースの保守方式とその適用例
- 防災調査報告書作成支援システム
- デジタル・ネットワ-クの発展に伴う新型金融プレイヤ-の出現と金融サ-ビス業の構造変化 (特集--デジタル革命とネットワ-ク社会)
- 債券ディ-リング支援システムへの導入 (ここまできたファジィ制御) -- (意思決定システム)
- 「価値を抽き出すコンサルティング」特集号について (特集 価値を抽き出すコンサルティング)
- 日立グループが一丸となって進める事業継続 (特集 企業改革の潮流と日立グループの考え方)