組織間網環境におけるアクセス制御方式

概要

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インターネットの利用においては、インターネットとの接続性を確保しながら、悪質な侵入者によるシステム破壊等の危険性を回避することが重要な課題となっている。しなしながら、不正なアクセスを防ぐためのアクセス制御は接続性とは相反する技術であり、アクセス制御機構として動作するファイアウォールの存在はユーザの利便性を低下させてしまう場合である。そこで、本論文では、ネットワーク上でのユーザ活動を支援するために『ファイアウォール導入による組織としてのセキュリティの壁を保持しつつ、ユーザには可能な限りファイアウォールの存在を見せない透過的なネットワーク環境』の構築を目的としたアクセス制御機構を提案する。アクセス制御機構は、ユーザの利用可能な透過的なネットワーク環境とその範囲を定義するための概念である「ユーザアクセスドメイン」と、透過的な接続機能とアクセス制御機能を兼ね備えた「アクセスドメイン制御層」を用いて実現する。さらに、提案システムに基づき開発したプロトタイプシステムの評価を通じて、本提案方式の有効性を示す。
一般社団法人情報処理学会の論文
1998-03-15