関数従属性と包含従属性が存在する場合の正規形データベーススキーム設計一手法
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概要
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従来,属性の全体集合の普遍関係上の関数従属性(FD)集合から,第三正規形(3NF)データベーススキーム(DBS)作成を行う手法が多数提案されてきた.ところがBernsteinの合成算法を代表する従来手法には,互いに関数従属するキーが存在する場合,それをマージする前後で冗長な(redundant)FDおよび冗長な(extraneous)キー属性の排除を繰り返すものが多い.一方,普遍関係上にFDを与えるのみでなく,より意味表現力が高いモデルを補助的に用いる設計手法が議論されている.この場合,設計結果は普遍関係上で表現不可能な場合があるため,関係スキーム間の包含従属性(IND)をも考える設計法が議論されているが,ここで,各関係スキームを従来手法で第三正規化を行うと,INDとの相互作用によるFDの導出が対象とされていないため主キーに推移従属する属性を排除不可能な場合がある.この問題に対し,LingらはFDの導出律として,FD固有の導出律に加え,INDとの相互作用による導出に対するPull back規則を加えて,その条件下における拡張型3NF関係スキームおよびその作成方法を提案した.本稿では,同条件下で,3NFDBS作成を行うためのより形式的な手法を提案する.提案手法は,各関係の正規化を行う過程で,冗長なFDの排除を同値のキーのマージの前後で繰り返さないという特徴を持つ.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1995-02-15
著者
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