動的命令変換手法によるMアーキテクチャ・エミュレーション
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概要
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我々は, Mアーキテクチャ上で動作するオペレーティング・システムを動的命令変換手法によりSPARCシステム上で動作させる実験システムを開発した. 動的命令変換手法は, M命令を SPARC命令に変換および蓄積しながら実行する命令エミュレーション手法であり, 変換後SPARC命令を再利用する頻度が高いほど, 高性能を得ることができる. 本稿では, 動的命令変換手法の動作原理について詳述し, ベンチマーク・プログラムを走行させて得た結果に基づき, 詳細な性能評価を行う. 実運用状態に近いI/O頻度を有し約40%をスーパバイザモードで走行するジョブについても, 変換後命令の再利用率は99.98%に達し, 本手法がきわめて有効であることを明らかにする. 一方, M命令のワーキングセットの大きさに依存してSPARCの命令キャッシュヒット率が敏感に変化すること, まだ, このために, 変換後SPARC命令の実行に際して, 命令キャッシュヒット率を向上させるための工夫がきわめて重要であることを明らかにする.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1997-11-15
著者
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