(3)Alternaria alternata(Fries)Keisslerによるリンドウ黒斑病の発生(新称)
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概要
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2000年9月,岩手県衣川村でリンドウ'アルビレオ'葉に斑点または茎枯れを生ずる被害が発生した.病徴は,はじめ葉に直径約5mmの淡褐色の斑点を生じ,その後輪紋状に拡大する.また,基部を通じて茎枯れに至ることもある.病斑から病原菌の分離を試みたところ,Alternaria属菌が分離された.分離菌株をリンドウ'アルビレオ'および'ジョバンニ'に噴霧接種したところ,両品種ともに原病徴と同様の病徴を示し,同一菌が再分離された.本菌は,PSA培地上,BLB間欠照射下で,灰色から暗褐色の菌叢を生じ,分生子は淡褐色,倒洋ナシ形から倒棍棒形で隔壁を縦横に有し,5個以上の連鎖がみられ,大きさ23〜71×7〜14μm,ピーク長は2〜18umであった.このような形状から本菌をAlternaria alternata (Fries) Keisslerと同定した.これまで,Alternaria属菌による斑点症状は育苗中のリンドウ苗で報告されているが(赤坂ら1994),本圃での発病は確認されていない.また,病名目録において本属菌によるリンドウ病害は未記載である.よって,本病をリンドウ黒斑病(新称)とすることを提案する.
- 日本植物病理学会の論文
- 2003-02-25
著者
-
月星 隆雄
農環研
-
勝部 和則
岩手農研
-
月星 隆雄
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構畜産草地研究所
-
勝部 和則
岩手生物工学研究センター
-
勝部 和則
(財)岩手生物工学研究センター
-
猫塚 修一
岩手農研セ
-
漆原 昌二
岩手防除所
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