白亜紀における地球システム変動(<特集>白亜紀海洋無酸素事変の解明)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
Global warming during the mid-Cretaceous is investigated using a carbon geochemical cycle model. The atmospheric CO_2 level may have increased owing to enhanced volcanic activity during the mid-Cretaceous, while the organic carbon burial rate increased during the same period and may have suppressed further warming. Mantle plume activity, forming large igneous provinces (LIPs), would have released a large amount of CO_2 to the atmosphere, but the effects of this on the climate may have been small compared to those of increased seafloor spreading rates. However, the effects of plume activity could have been significant if most of the LIP-forming magma eruptions were limited to very short periods. Ocean anoxic events may occur when ocean circulation becomes either active or inactive. According to a reconstruction of the abrupt warming event (the PETM event) at 55.5 Ma using a one-dimensional ocean biogeochemical cycle model, ocean circulation may have strengthened, resulting in an increase of primary productivity in the surface ocean. Thus the oxygen minimum zone may have extended vertically, which could have resulted in an extinction of benthic foraminifera at this event. According to the analysis of a two-dimensional ocean biogeochemical cycle model, the ocean circulation pattern would change from polar sinking to equatorial sinking as the climate becomes warm. Under intermediate temperature conditions, however, the ocean circulation pattern is periodic sinking (short-period polar sinking replaced by long-period (<50 kyr) shallow equatorial sinking). In this case, deep-water becomes anoxic because the ocean is stagnant during the periods of shallow equatorial sinking. This could have been the case for the anoxic events during the mid-Cretaceous. If so, however, anoxic conditions should not be maintained for more than 50 kyr, but have repeated periodically. Ocean anoxic events tend to occur under the warm climate conditions.
- 日本古生物学会の論文
- 2003-09-20
著者
-
田近 英一
東大・理
-
山中 康裕
北大・院・地球環境
-
山中 康裕
北海道大学大学院地球環境科学研究院
-
山中 康裕
北海道大学大学院地球環境科学研究科地球フロンティア研究システム
-
田近 英一
Department Of Earth And Planetary Science Graduate School Of Science University Of Tokyo
-
田近 英一
東京大学大学院理学系研究科
-
山中 康裕
海洋研究開発機構
-
山中 康裕
北海道大学地球環境科学研究院
-
山中 康裕
北海道大学 大学院環境科学院
-
田近 英一
東京大学大学院新領域創成科学研究科
関連論文
- THEORETICAL CONSTRAINTS ON EARLY EARTH'S ENVIRONMENT
- グローバルCOEプログラム拠点リーダーによるささやかな試み (特集 グローバル・サステイナビリティの構想と展開)
- A309 海洋の物理的変化が及ぼす大気二酸化炭素濃度への影響 : 氷期-間氷期サイクル(気候システムIII)
- 沖合小型浮魚類への温暖化影響
- 二畳紀後期-三畳紀中期の古海洋変動解明に向けて : 西南日本内帯のチャート・泥岩層の層序の復元と予察的報告(4.地球史とイベント大事件-1 初期地球の時代から変化していった地球環境変遷史を地球史上の大イベントから考える)
- キューバ北西部ペニャルベル層に見られるK/T境界津波堆積層の形成機構
- 311 キューバK/T境界の大規模"津波堆積物"
- 大気の進化(創立125周年記念解説)
- カナダ・オンタリオ州ヒューロニアン累層群中硫化物の硫黄同位体組成
- 2.酸素濃度の増大とスノーボールアース・イベント(2005年度春季大会シンポジウム「地球環境の進化と気候変動」(地球環境問題委員会共催)の報告)
- B368 新たな観光資源「トマムの雲海」を通じた産学連携の学びの実践 : トマム雲海仙人の雲修行(スペシャル・セッション「気象情報・知識の伝達・普及(II)」,口頭発表)
- 地球温暖化に伴う海水温上昇が日本近海の造礁サンゴの分布と健全度に及ぼす影響評価 (特集セクション 高緯度域の造礁サンゴ)
- 海洋大循環モデルによる年間5000万トン注入ケースのシミュレーション
- 海洋物質循環・生態系の振舞いに対する気候変動の影響 (総特集 北太平洋の十年変動--物理・化学・生物の接点を求めて)
- 大気の総観規模擾乱が海洋生態系に及ぼす影響
- 簡略化物理モデルを用いた海洋炭素循環における物理過程の役割に関する研究(Journal of Oceanography Vol.56(2000))
- 2006A-OS3-8 広域モデルによるCO_2の拡散挙動予測(オーガナイズドセッション(OS3):CO_2海洋隔離研究の最新動向-海洋隔離は是か非-)
- 過去30万年間の海洋生物化学過程の復元と炭素循環における役割
- 氷期・間氷期変動における炭素循環と古海洋環境
- 氷期・間氷期変動における大気CO_2濃度の制御要因
- 大気CO_2の濃度の変動に対する南北1次元EBMの応答
- 氷期・間氷期サイクルにおける炭素循環の復元
- O-11 犬山市,木曽川沿岸最下部三畳系の岩相層序復元および有機炭素同位体比変動(2.地球史とイベント大事件-2,口頭およびポスター発表,一般講演)
- P-63 原生代初期ヒューロニアン累層群エスパニョーラ層(カナダ・オンタリオ州)における無機・有機炭素同位体比変動(9. 地域地質・地域層序)
- 古気候モデリング(創立125周年記念解説)
- 5. 第四紀気候変動の気候モデリング
- 8)気候システムの変動モデリング : 氷期間氷期サイクルと海洋無酸素事変を例として(B.全地球史解読計画:その戦略と見通し)
- 海洋における人為起源物質の濃度分布のモデルによる再現 (特集 西太平洋の海洋環境)
- 西南日本内帯のチャート層に連続的に記録された古生代後期-中生代前期の古海洋システム変動の高解像度解析
- カナダ・ヒューロニアン累層群における元素の挙動と酸化還元環境の変遷(4.地球史とイベント大事件-1 初期地球の時代から変化していった地球環境変遷史を地球史上の大イベントから考える)
- 白亜紀/第三紀境界における巨大衝突クレーターの形成と衝突津波発生メカニズムの検証
- O-63 原生代初期ゴウガンダ層(ヒューロニアン累層群、カナダ・オンタリオ州)におけるMn濃集層の発見と酸化還元環境の変遷についての考察(9. 地域地質・地域層序)
- 深海性津波堆積物の水深による堆積構造変化と堆積メカニズム (総特集 歴史・先史津波と津波堆積物)
- キューバ北西部ペニャルベル層に見られるK/T境界津波堆積層の形成機構
- CFC-11分布からみた日本海の海洋循環 : 渦解像海洋大循環モデルを用いた全球シミュレーション結果から
- 海洋生物化学炭素循環モデルを用いた暁新世/始新世境界温暖化極大イベントにおける炭素循環変動の復元
- サイエンス・ギャラリー : 第3回公開講演会開催される
- O-31 鉛直一次元海洋生物化学循環モデルを用いた海洋無酸素イベントの発生条件に関する研究(4.地球史とイベント大事件4:環境と生命の進化に迫る,口頭発表,一般講演)
- S-110 大規模火山活動に対する海洋物質循環の応答 : 海洋無酸素事変の発生過程の考察((13)温室期の気候変動,口頭発表,シンポジウム)
- Long-term stability of climate and global glaciations throughout the evolution of the Earth
- 全球凍結と生物進化
- スノーボールアースと生命の進化 (特集 「地球-生命」共進化系研究の最前線)
- 「地球環境化学入門」, J.E.アンドリューズ・P.ブリンブルコム・T.D.ジッケルズ・P.S.リス・B.J.リード著, 渡辺正訳, シュプリンガー・フェアラーク東京, 2005年10月, 307頁, 定価2800円(本体価格), ISBN4-431-71111-2(本だな)
- Session 8 : COEVOLUTION OF EARTH AND LIFE(地球と生命の共進化)(ISOLAB'05シンポジウムオーガナイザーによる解説)
- 火星の気候進化における氷床の役割
- 日本地球惑星科学連合の設立へ向けて
- S2-2 地球温暖化のモデル研究について(シンポジウムII:気候変動と微生物生態学,第23回大会シンポジウム)
- O-9 白亜紀中期の海洋無酸素事変のシミュレーション(2.地球史とイベント大事件-2,口頭およびポスター発表,一般講演)
- 白亜紀中期の海洋無酸素事変のシミュレーション(4.地球史とイベント大事件-1 初期地球の時代から変化していった地球環境変遷史を地球史上の大イベントから考える)
- 白亜紀の古海洋シミュレーション (総特集 現在と過去の無(貧)酸素環境(下)比較研究の必要性)
- 白亜紀における地球システム変動(白亜紀海洋無酸素事変の解明)
- 海洋無酸素事変と海洋循環停滞(『地球システム変動と大量絶滅』)
- 海洋物質循環に注目した海洋生態系モデル
- 沼口 敦会員の急逝を悼む
- 飛行機から見られる光学現象
- 海洋の生物地球化学物質循環モデルの開発
- 海洋生物化学大循環モデルによる炭素循環の研究(その4)
- 海洋の生物地球化学的サイクルのモデリング : 1996年度堀内基金奨励賞受賞記念講演
- CCSR大循環モデルによる大気中CO_2増加に対する大気海洋結合系の応答(2) -水循環の変化-
- 大気海洋結合モデルでシミュレートされた北太平洋10年振動
- 大気中二酸化炭素増加に対する大気海洋結合系の応答
- 4.海洋物質循環と古海洋
- 溶存有機物の生成分解速度と全海洋規模の濃度分布--海洋生物化学大循環モデルを用いた研究 (総特集 海洋物質循環と地球環境) -- (7章 海洋物質循環のモデリング)
- Global Climate Models〔邦文〕 (IAMAP・IAHS′93特集号) -- (シンポジウム・ワ-クショップ報告)
- 温暖化シナリオ下において予期される低次生態系変動と酸性化
- 海洋酸性化:二酸化炭素が海洋に吸収される壮大な中和反応 (2007年の成果の総まとめ 特集:物理科学,この1年) -- (地球惑星物理)
- 地球温暖化に伴う生態系変動の数値モデルによる将来予測 (総特集 地球規模海洋生態系変動研究(GLOBEC)--温暖化を軸とする海洋生物資源変動のシナリオ)
- 生態系モデル"eNEMURO"の開発と時系列観測研究への応用 (総特集 北太平洋における時系列観測研究--現状と今後の展望)
- 海洋科学統合モデリングの発展
- 地球温暖化と海洋酸性化の海洋への影響 (特集 海洋・沿岸域の長期展望) -- (環境面)
- 海からみた地球温暖化 インタビュー 地球温暖化の本当の恐ろしさは、目に見えずにじわりじわりと進行することなのです (特集 気候大変動--温暖化は何を引き起こしているか)
- 1.3.11. 物質循環(1.3. 力学過程・海洋モデリング)(1.海洋物理学)(第2章 我が国の海洋科学の進歩)
- 海洋物質循環モデルによる投入C02の挙動の計算について (総特集 CO2海洋隔離--隔離技術と生物影響について)
- 海洋物質循環モデリング (総特集 海洋モデリングの新世紀--更なる発展には何が必要か?)
- 海洋物質循環モデルで再現された窒素循環 (総特集 海洋窒素サイクル--その21世紀の課題)
- 海洋低次生態系の温暖化に対する応答 : NEMUROによる予測
- Stability and evolution of the climate system of Mars
- 火星における大規模気候変動 : 自転軸傾斜の影響
- 火星気候システムの安定性と進化
- 物質循環としての陸域・海洋生態系との相互作用(海洋)(日本気象学会2001年度春季大会シンポジウム「21世紀の気象学-将来展望-」の報告)
- 地球外天体衝突による大量絶滅--なぜ白亜紀/古第三紀境界だけで起きたのか?
- 生態系モデルを用いた海洋における物質循環解析(企画総説「地球化学の最前線」)
- 海洋生態系将来予測のための海洋環境シミュレーション研究
- P101 トマムにおける雲海発生メカニズムの研究と観光・教育への応用(ポスター・セッション)
- 406 チクチュルブ・クレーターにおける地殻熱流量測定(セッション4)
- 403 ^Arからみた火星のマグマ生成とマントル分化(セッション4)
- 122 全球海惑星の炭素循環と気候進化(オーラルセッション3 内惑星・ハビタブルプラネット)
- スノーボール・アース現象(『地球システム変動と大量絶滅』)
- P23 炭素循環システムの変動とスノーボール・アース現象(ポスターセッション)
- スノーボール・アース仮説 (2000年のニュース総まとめ 特集:物理科学,この1年) -- (地球惑星物理)
- 研究室の窓 スノーボール・アース現象のモデリング
- P103 スノーボール・アース現象の物理化学条件(ポスターセッション口頭1)
- 211 地球型惑星の火成活動と脱ガス史(セッションIV)
- P037 火星大気中のNeとArの濃度及び同位体比の進化(ポスターセッション3)
- P113 炭素循環を考慮した惑星気候の軌道要素依存性に関する研究(ポスター:一般,ポスターセッション1)
- O-181 キューバ北西部ペニャルベル層に見られるK/T境界津波堆積層の面的分布と形成機構(18. 堆積作用・堆積過程,口頭発表,一般発表)
- 物質循環と地球環境の安定性 (特集 地球環境化学の展望)
- 全球凍結現象はどのようなものか--理論研究は語る (小特集 7億年前に地球は全球凍結状態におちいったか)
- 506 地球の氷惑星化現象 : 全球凍結の物理化学的プロセスと時間スケール(セッション5)
- 衝撃変成石英の平面変形構造(PDFs)分析によるチクシュルーブ・クレーター近傍のイジェクタ(飛散物)経験圧力推定