情報システムの「失敗」について : サウアー・モデルの再検討
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
サウアーの情報システム失敗論を検討し、新しいモデルの提案と失敗の再定義を行なった。拡張サウアー・モデルでは依存関係に加えて逆向きに流れる関係を想定し、そのうえで情報システムの失敗を2つの次元から考察した。第1の次元は失敗の規模である。情報システムやその革新過程にとって致命的なものであれば「最終失敗」であり、そうでなければ「潜在失敗」である。第2の次元は関係者集団の主観が一致しているかどうかである。一致していれば「包括失敗」であり、していなければ「局所失敗」である。これらの次元によって構成される失敗定義は、曖昧さを排除しながらも、サウアーより広範な事例分析を可能にする。「放棄に結果しない失敗」「プロジェクト組織の放棄による情報システムの維持」「隠せなかった『隠された失敗』」を論じた。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1998-10-08
著者
関連論文
- 情報化社会論の新視点 : 情報システムをめぐる社会過程
- 映像教材『情報システムとは何か』について : [2]講義の「放送」モデル
- 映像教材『情報システムとは何か』について : [1]趣旨と構成
- 電子図書館Ariadneの開発 (5) : —電子図書館をめぐる諸問題—
- 電子図書館Ariadneの開発 (2) : —データの入力と編集—
- 電子図書館Ariadneの開発 (4) : —読書支援機能—
- 電子図書館Ariadneの開発 (3) : —検索支援機能—
- 情報システムの「失敗」について : サウアー・モデルの再検討
- 情報システムの社会学
- 情報化社会における教育:システム・エンジニアとしての教師
- 情報システムの社会的側面に関する研究(2)(II-2部会 情報と教育)
- 1 情報システムの社会的側面に関する研究(I-7部会 情報と教育)
- 教室の社会的文脈とコンピュータ : システムエンジニアとしての教師
- 電子図書館Ariadneの開発(1) システム設計の方針:—システム設計の方針—