齒車の負荷高速運轉に關する研究(第2報) : 齒車の工作誤差がその回轉に及ぼす影響

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前囘の報告に於ては各種の歯切機械によつて製作した平歯車に就て工作誤差即ち歯形及びピッチの誤差偏心距離等と歯切法との関係を調査報告した。今回はそわ等の歯車中から工作誤差の傾向の代表的なものを選擇し、これ等が噛合はされた場合その回轉の正しさがそれ等の誤差によつて如何に影響されるかを検し、次に歯形の誤差が荷重によつて如何に影響されるかを検べ、最後にそれ等の誤差が負荷運轉の際の歯車の振動に如何なる影響を與ふるかを明かにせんと企てた。その結果を抄録すれば次の通りである。(1)歯車の噛合精度即ち歯車が正しく噛合ふか何うかは個々の工作誤差を測定しただけでは之を十分明かにすることは出來ない。噛合せて噛合精度を検査する必要がある。(2)誤差を同程度と假定すれば如何なる傾向の誤差のものが最も良好であるかを略確めることが出来た。(3)工作誤差の噛合に及ぼす影響は6″×3″歯車(D.P.6)では中心距離が±4/100mm変化しても殆んど変化しない。(4)荷重が歯形の誤差に及ぼす影響は著しくない。(5)負荷運轉用歯車ではピッチの誤差を出来るだけ小に且漸変的にし各歯の噛合初めに於ける衝撃を出来るだけ少くする必要がある。
社団法人日本機械学会の論文
1934-09-01

齒車の負荷高速運轉に關する研究(第2報) : 齒車の工作誤差がその回轉に及ぼす影響

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