工具の製作に關する研究 : 第2報 研磨作用の研究
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概要
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本論文は研磨車の研磨作用と研磨諸條件との關係を研磨力の測定によつて定めた結果、及び新案研磨車硬度試驗機による研磨車硬度の合理的決定法に就き述べたものである。著者は水晶圧電気試驗機を使用して接面研磨力及び直面研磨力を測定し、之れと研磨の送り、深さ、研磨車の硬度及び粒度との關係を決定することが出來た。研磨粒は磨滅すれば研磨力が急劇に増加するからして、之れにより研磨車の耐久度と研磨諸條件との關係を定めた。實驗の結果平均研磨面積に對する研磨力及び單位研磨力の變化を示す曲線を求め得た。又普通刄物に於けると異り、研磨の場合に於ては直面研磨力は接面研磨力に比し著しく大であり、此の比の値は最小1.02,最大1.42となつた。接面研磨力は粒度が大となり、符號が高くなるに從ひ大となつた。耐久度は送り小なる場合及び研磨深さ0.05mmの場合著しく不良であることが確められた。硬度は從來アルファベット文字により表示せられてゐるが、精確な數量的決定は困難であつた。著者は構造簡單操作容易なる硬度試驗機を考案し、之れによつて硬度を決定したるに、此の新硬度數と諸研磨車條件との關係が、前記測定研磨力と其の傾向を一にすることを確め得た。
- 一般社団法人日本機械学会の論文
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