成人気管支喘息の新しい分類の提唱 : 小児発症喘息, 成人発症喘息, 成人再発喘息
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概要
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我が国における成人気管支喘息の実態を, 主として患者へのアンケートを中心に調査し, 小児発症群と成人発症群及び成人再発群の3群に分類しその比較を試みた. 1) 成人喘息に占めるそれぞれの頻度は小児発症群11.1%, 成人発症群77.3%, その他11.6% (成人再発群3.7%及び不明) であった. 2) 成人喘息に占める小児発症群は年齢と共に激減し, 一方成人発症群は年齢と共に増加し50歳以後では90%以上を占めた. 3) 小児発症群では男, アトピー型, アレルギー疾患既往・合併症, 軽症例, 夜間外来受診歴, 発作時O_2吸入・人工呼吸歴の頻度が成人発症群に比べて有意に高く, 他方成人発症群では感染型, 薬剤常用者, ステロイド常用者, 重症, アスピリン過敏症の頻度が小児発症群に比べて高かった. 4) 成人再発群は小児発症群と成人発症群との中間に位置する群と考えられた. 5) 以上より発症年齢を基準とする分類法が現時点で臨床上分類が容易かつ曖昧さが少ない点より, 成人にみられる気管支喘息を小児発症喘息・成人発症喘息・成人再発喘息の3群に分類する新しい分類法を提唱した. この分類は今後成人喘息の病因・病態の解明に有用と考える.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1992-07-30
著者
-
須藤 守夫
須藤内科クリニック
-
平賀 洋明
東京専売病院
-
江頭 洋祐
九州看護福祉大学看護福祉学部
-
江頭 洋祐
国立療養所南福岡病院
-
上田 暢男
喘息死特別委員会
-
須藤 守夫
喘息死特別委員会
-
宮城 征四郎
喘息死特別委員会
-
中村 晋
大分大学
-
坂東 武志
盛岡友愛病院内科
-
三上 理一郎
東京アレギサール研究会
-
竹山 博泰
NHO松江医療センター
-
岩田 猛邦
天理よろづ相談所病院呼吸器内科
-
竹山 博泰
中国・四国喘息研究フォーラム
-
三島 健
国立相模原病院小児科:(現)(社)聖母訪問会
-
浜野 三吾
厚生省成人気管支喘息実態調査研究班:国療南横浜病院内科
-
柳川 洋
食物アレルギー対策検討委員会
-
赤木 克巳
厚生省成人気管支喘息実態調査研究班:国療山陽荘病院内科
-
岩田 猛邦
天理よろづ病院
-
秋山 一男
厚生省成人気管支喘息実態調査研究班
-
三上 理一郎
厚生省成人気管支喘息実態調査研究班
-
可部 順三郎
厚生省成人気管支喘息実態調査研究班
-
江頭 洋祐
厚生省成人気管支喘息実態調査研究班
-
岩田 猛邦
厚生省成人気管支喘息実態調査研究班
-
田口 善夫
厚生省成人気管支喘息実態調査研究班
-
竹山 博泰
厚生省成人気管支喘息実態調査研究班
-
羽間 収治
厚生省成人気管支喘息実態調査研究班
-
河田 兼光
厚生省成人気管支喘息実態調査研究班
-
信太 隆夫
厚生省成人気管支喘息実態調査研究班
-
三島 健
厚生省成人気管支喘息実態調査研究班
-
長谷川 真紀
厚生省成人気管支喘息実態調査研究班
-
前田 裕二
厚生省成人気管支喘息実態調査研究班
-
永井 一成
厚生省成人気管支喘息実態調査研究班
-
工藤 宏一郎
厚生省成人気管支喘息実態調査研究班
-
佐野 靖之
厚生省成人気管支喘息実態調査研究班
-
荒井 康男
厚生省成人気管支喘息実態調査研究班
-
柳川 洋
厚生省成人気管支喘息実態調査研究班
-
須藤 守夫
厚生省成人気管支喘息実態調査研究班
-
坂東 武志
厚生省成人気管支喘息実態調査研究班
-
平賀 洋明
厚生省成人気管支喘息実態調査研究班
-
上田 暢男
厚生省成人気管支喘息実態調査研究班
-
宮城 征四郎
厚生省成人気管支喘息実態調査研究班
-
中村 晋
厚生省成人気管支喘息実態調査研究班
-
河田 兼光
厚生省成人気管支喘息実態調査研究班:国療南横浜病院内科
-
宮城 征四郎
臨床研修病院群プロジェクト群星沖縄
-
羽間 収治
厚生省成人気管支喘息実態調査研究班:国立大阪病院内科
-
永井 一成
北里大学麻酔科
-
中村 晋
西諫早病院
-
須藤 守夫
岩手医科大学
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