反応性好酸球増多症患者におけるリンパ球由来好酸球コロニー刺激因子 (Eo-CSF) 活性と血清中可溶性 Interleukin-2受容体 (sIL-2R) について
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概要
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原因不明の反応性好酸球増多患者の病態を検討するため, interleukin-2 (IL-2) 刺激リンパ球培養上清中の好酸球コロニー刺激因子 (Eo-CSF) 活性と好酸球産生刺激能を有するサイトカイン濃度を測定, サイトカイン濃度と血清IgE値の関係, 血清可溶性IL-2受容体 (sIL-2R) 濃度と末梢血好酸球数の関係ならびに sIL-2Rを遊離する細胞につき検討した. リンパ球培養上清中には Eo-CSF活性, interleukin-5 (IL-5)と granulocyte-macrophage colony-stimulating factor (GM-CSF)濃度が上昇し, IgE上昇を伴う患者において Eo-CSF活性の上昇がみられた. ハイドロコーチゾンは培養上清中の Eo-CSF活性, IL-5ならびに GM-CSF濃度を低下させる. 血清中 sIL-2Rは15例中13例で上昇し, 著明な好酸球増多症では, 軽度上昇例より高値を示した. T細胞培養上清15例中3例で, 好酸球培養上清4例中1例でsIL-2Rの上昇がみられた. これらの結果は反応性好酸球増多症においてリンパ球からの Eo-CSF活性, IL-5ならびに GM-CSF産生がIgE上昇例で増加し, 副腎皮質ステロイドにて抑制され, sIL-2Rがリンパ球だけでなく好酸球からも遊離される可能性を示唆する.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1995-11-30
著者
-
斉藤 憲治
獨協医科大学内科学
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斎藤 憲治
獨協医科大学血液内科
-
斉藤 憲治
獨協医科大学血液内科
-
斉藤 憲治
獨協医科大学
-
斎藤 憲治
京都病院(社保)
-
古沢 新平
獨協医科大学血液内科
-
榎原 英夫
獨協医科大学第3内科
-
齋藤 憲治
獨協医科大学・内科学(血液)
-
古沢 新平
獨協医科大学第三内科
-
古澤 新平
獨協医科大学内科学
-
渡辺 完爾
獨協医科大学第三内科
-
古沢 新平
獨協医科大学内科学
-
榎原 英夫
獨協医科大学第三内科
-
榎原 英夫
獨協医科大学
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