小児気管支喘息患者におけるアセチルコリン閾値と閾値測定後の臨床経過について
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概要
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49名の小児気管支喘息患者において標準法によるアセチルコリン閾値(RT-Ach)と臨床経過について検討し, 以下の結論を得た.1)RT-Ach測定前1年間の発作日数が60日以下のものでは, RT-AchとRT-Ach測定後の6および12カ月の発作日数との間に相関が認められた.2)5〜11歳の児童においては, RT-AchはRT-Ach測定後の6および12カ月の発作日数との間に相関が認められた.3)12〜15歳の群ではRT-AchはRT-Ach測定後の発作日数との間に関連がみられなかった.4)12〜15歳の群ではRT-Ach測定前のobstructive indexの値はRT-Ach測定後の6および12カ月の発作日数との間に相関が認められた.この関係は5〜11歳の群では認められなかった.以上から, RT-Ach測定前1年間の発作日数が60日以下の者または5〜11歳の年少群では, RT-AchによりRT-Ach測定後の臨床経過をある程度予測することが可能と考えられた.12〜15歳の年長群ではRT-AchによりRT-Ach測定後の臨床経過を予測することは難しくobstructive indexなどを参考として検討することが必要であると考えられた.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1990-06-30
著者
-
小田嶋 博
国立療養所南福岡病院臨床研究部
-
小田嶋 博
国立病院機構福岡病院小児科
-
馬場 実
同愛記念病院小児科
-
小田嶋 博
国立療養所南福岡病院
-
小田島 博
国立療養所南福岡病院
-
馬場 実
同愛記念病院
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