保健所精神保健活動における援助転帰の関連要因に関する研究 : 精神分裂病の事例の分析
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概要
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本研究は、地域精神保健活動における保健婦の主体的な援助および社会資源との連携が援助転帰に与える影響を明らかにすることを目的とした。対象は精神保健活動として保健婦が何らかの方法で関与した精神分裂病事例128例で、これらに関する質問紙を作成し、地区担当保健婦の自記式回答による調査を行った。精神保健活動の援助関係を「援助終了群」「援助継続群」「援助中断群」の3群に分け、基本的属性、援助開始時の状況、生活能力、保健婦の援助活動それぞれの変数との関連について検討し、以下のことが明らかになった。(1)基本的属性、援助開始時の状況と援助転帰に有意な差はみられなかった。(2)対象者の「生活能力」は「援助終了群」「援助継続群」の2群で有意に好転し、「援助中断群」では有意な差はみられなかった。(3)保健婦の援助活動の主体的側面を示す変数である社会資源の参入人数と援助転帰に有意な関連がみられ、「援助中断群」では参入人数が有意に少なかった。
- 日本保健科学学会の論文
- 1998-12-18
著者
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