正常月経周期婦人の尿中estriol-16-glucuroonide動態に関する研究

概要

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Specificityの高いE_3-16-G-ABA-BSA抗血清を用いて,extraction,chromatographyを省略した尿中E_3-16-GのRIAを開発し,正常月経周期婦人7名の排泄量について検討した.1)測定に用いた抗血清のcross-reactionは,E_3-6-Gに対するそれを100%とした場合,E_3に対して2.1%,E_3-3-Sに0.6%で,その他のsteroid hormonesとのcross-reactionは,ほとんど認められたかった.2)測定に利用できるstandard curveのlinear rangeは,15.6〜4.000pgであり,最小検出濃度は,800Pg/mlであった,3)測定系のintra-asssayの変動係数は,4,3%,inter-assayのそれは,9.3%,また,そのaccuracy studyも満足できる成績を得た.4)SephadexG-25のcolumn chromatographyを省略した場合の値は,chromatographyを用いた場合のそれより,約11%高値であった.5)正常月経周期婦人7名について測定した尿中E_3-16-G値は,LH peak日で,30.7±5.1μg/24hr.(mean±S.E.)であり,そのpatternは,血中E_217βのそれより,1〜2日遅れたpatternを示した.この月経周期の尿中E_3-16-GのPatternは,臨床的には,卵巣機能の判定,排卵の予知,hMG-hCGによる排卵誘発時期の指標として応用できる
社団法人日本産科婦人科学会の論文
1980-02-01