自律中枢 (視床下部) におけるニューロンの形態学的一考察
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概要
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ヒト胎児を用いて視床下部ニューロンにゴルヂー染色を施し, その形態学的パターンを視床下部下垂体系の自律中枢としての立場より検討した. 視床下部のニューロンは小型の多極性で細長い樹状突起を多方向にのばしている. 脳弓を中心として互の境界領域でのこれらの樹状突起は相互に入りこみb帯およびc帯で重なり合いが見られる. これらの所見より自律中枢としての視床下部は一つのimpulseに対して常に交感帯, 副交感帯がinteractionし, その総和としてのresponseが表現され, これらのresponseが下垂体を通じて複雑な内分泌調整統御に関与すると考へられる. 更にヒトの場合視床下部 (性中枢) の神経は胎生5〜6ヶ月ですでに交感, 副交感領域での複雑な入りこみを呈しこのことは在胎8ヶ月以前に性中枢があらまし完成しているのでないかと考えられる.
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1972-03-01
著者
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