間脳及び大脳辺縁系におけるCatecholamineの組織化学的研究
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概要
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神経分泌が種々の条件下でどのような変動を示すかは, 生理学上, 或いは治療上極めて興味ある問題である. そして最近の酵素化学の進歩に伴い, これが組織化学という異つた角度から追求されるようになつて来た. 著者は, Eranko法, 高松法を用いて白鼡の間脳及び大脳辺縁系のCatecholamineとMonoamine-oxidase (MAO)の組織化学的研究を試み, 以下の結果を得た. 1) Catecholamineは間脳視床下部に, MAOは大脳辺縁系に高濃度に分布し, ほぼ定量成績に一致する局在を示した. 2)幼若鼡脳ではCatecholamine様螢光は極めて少いが, 老化鼡脳ではCytoplasma内に消耗性色素等の増加が目立ち, しかもMAO-Activityは低下の傾向を示した. 3)飢餓状態におかれた鼡脳ではCatecholamine様螢光は減少した. 飢餓が長期に亘るときには, 飼料を与えても恢復しなかつたが, 短期の飢餓では飼料を与え始めると螢光物質の増加が認められた. 又MAO-Activityも増加の傾向を示した. 4) Reserpin Chlorpromazine, Nialamide等の各種の向精神薬を投与した時に, 動物の示す状態の変化と, 脳内Catecholamine或いはMAO量は必ずしも平行関係を示すとは限らなかつた. 5)電気衝撃や実験神経症では, 神経分泌の量的変化よりも細胞学的, 形態学的変化の方が強く現われた.
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1966-05-01
著者
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