不妊症における子宮内膜症に対するDanazol療法と腹腔鏡による治療効果判定について

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概要 1972年1月から1985年4月までに440例の腹腔鏡検査を行つた。そのうち87例に外性子宮内膜症がみとめられた。今回はそのうち22例を対象とした。これらの症例の進行度分類をみると、腹腔鏡対象例が原因不明不妊症例などが多いためか、Beechamの分類、杉本の分類でI期の軽症例が最も多く15例で、II期は2例、重症例は5例のみであつた。それらの症例に、Danazolを300〜400mg/日で約24週間投与し、その後再び腹腔鏡検査を行つて、blueberry spots の数、癒着の程度、chocolate cyst の大ぎさについて、独自のスコアリングを考案し、投与前の所見と比較、検討した。また、月経困難症などの自覚症状についても、同様にスコアリングを考案し、投与前の所見と比較、検討した。その結果、自覚症状の改善率は、月経困難症60 0%、下腹痛72 7%、腰痛75 0%などで、自覚症状全体では711%の改善率が得られた。腹腔鏡所見では、blueberry spots 88 9%、癒着71。4%、chocolatecyst 85 7%と良好な改善率であつた。副作用については、肝機能障害は54 5%とやや多かつたが、投与終了後、自然に回復した。また2kg以上の体重増加は54 5%、痙盾45 5%、むくみ318%、嘆声45%などで、ほとんどの例が、投与終了後、自然に治癒した。投与終了後の月経再来については、大部分が1カ月以内に自然月経をみ、自然排卵も1カ月以内にほとんどの例で確認された。しかし初回周期では約半数が黄体機能不全型を示した。そして22例のうち、治療後6カ月以内に4例が妊娠に成功した。
1986-10-01

不妊症における子宮内膜症に対するDanazol療法と腹腔鏡による治療効果判定について

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