小児急性虫垂炎の超音波診断
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概要
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急性虫垂炎を疑われた小児 82 例の超音波所見を解析し,小児急性虫垂炎の超音波診断基準,穿孔性虫垂炎と非穿孔性虫垂炎の鑑別および手術適応について検討し,以下の結論を得た.1. 小児急性虫垂炎の診断基準は次の 3 項目を満たすことである.1) 虫垂が描出される.ただし,盲端または虫垂間膜により虫垂であることが確認される.2) 虫垂の一部または全体が腫大している.虫垂径は「5mm より大」のことが多い.3) 圧痛の最強点が超音波画像で描出されている虫垂にある.2. 湯浅の分類l)で虫垂壁層構造 III・IV 型,または膿瘍を伴うものは穿孔性虫垂炎の可能性が高い.3. 虫垂径が 10.3mm より大きいもの,または虫垂壁構造 III・IV 型,または膿瘍や糞石を伴うものを手術適応にするのがよい.
- 日本小児外科学会の論文
- 1997-10-20
著者
-
栗山 裕
松戸市立病院小児外科
-
川村 健児
松戸市立病院小児外科
-
榎本 秀樹
千葉大学小児外科
-
川村 健児
松戸市立病院(国保)
-
大塚 恭寛
船橋中央病院(社保) 内科
-
幸地 克憲
松戸市立病院小児外科
-
大塚 恭寛
松戸市立病院小児外科
-
榎本 秀樹
松戸市立病院小児外科
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