筋弛緩動作の遅速に及ぼす相性筋活動の影響
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概要
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本研究において,敏速な弛緩動作時に発現する一過性の張力発揮が,相性筋の収縮によるかどうかを検討した. そこで腓腹筋とヒラメ筋について、弛緩動作時の筋電図およびH反射を比較した. 弛緩動作は右脚について行い,この動作前の持続筋力値を随意的最大底屈力の10,20および30%の3条件とした. またH波の導出は,一過性の張力発揮現象の発現頻度が高かった10%MVCの条件についてのみ実施した. (1)一過性の張力発揮現象の発現頻度は,10%MVCの条件で最も高く,20,30%MVCになるに従い低下した. (2)筋放電消失の遅速を張力発揮発現の有無から比較すると,10%MVCでのみ張力発揮をみた方で,その消失が速かった. (3)H波の振幅は,一過性の張力発揮時に腓腹筋では増大し,ヒラメ筋の場合,逆に減少した. これらの成績から,一過性の張力発揮は,相性筋の活動を示し,同時に持続的筋活動が抑制されるものと思われた.
- 日本体力医学会の論文
- 1987-06-01
著者
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