収縮動作と弛緩動作の反応時について
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概要
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随意筋の収縮と弛緩について反応時を指標に検討した.被検者に中学生男女,成人男女各3名,計12名を用い四肢について反応時間を計測した.弛綬動作については拮抗筋の収縮なしに主働筋を弛緩する場合と拮抗筋を積極的に収縮させて主働筋を弛緩する場合の二つの反応時を求めた.更に拮抗筋を収縮させないで主働筋を弛緩するトレーニングを行ない,筋力発揮との関係を検討した.L.収縮反応時をCR,拮抗筋を収縮させない弛緩反応時をAR,括抗筋を収縮させて弛緩する易合をPRとすると,上下肢とも男子はCRが最も速く,次いでPR,ARの順であったが,女子では一定した傾向を認めなかった.( 2.下肢では,男女とも計測値に顕著な左右差を認めなかった.3.上肢では,女子はPRが最も速く,次いでCR,ARの順であり,男子のそれとは異なっていた.4,上肢のARで,左は各グループとも近似の値を示したが,右において中学生と成人との間に頭著な差を認めた.5,上腕三頭筋を上腕二頭筋の積械的な収縮なしに弛緩するトレーニングを連続6日間行なった.トレーニングの結果,ARの短縮が被検者4名中2名に認められた.6,等尺性に瞬発最大屈腕力を測定し,張力曲線よりtanθ=p2-p1/t2-t1,tanθ=p2-p1/log t2/t1を求めた.弛緩反応時の短縮を認めた2名に,tanθ,tanθともに大きくなる傾向を認めた.
- 日本体力医学会の論文
- 1974-03-01
著者
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