身長と体重の相対成長からみた男女児童の発育パターンにおける変異
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概要
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6歳〜14歳まで縦断的に測定された男女児童の身長と体重の測定値を資料として, 相対成長から個成長の発育パターンを類型分類している. 男子児童の発育パターンについてはすでに報告したので, 本論文では女子児童のパターン解析を試みている. 類型分類された各パターンにおける両性間の変異は, 相対成長係数と始原指数および"変移点"の座標から考察している. その結果, 1本の相対成長直線で表わすことのできる単相パターンと, 1つの"変移点"が推定され, 相対成長係数が成長の過程とともに増大する複相パターン<I>, <II>および相対成長係数が短期間で変化し, 成長様相が複雑な3相パターンとが類型分類できた. 単相パターンにおける両性の身長と体重の相対成長速度は等しい. 複相パターン<I>における両性の成長様相は, 変移前, 変移後とも身長と体重の相対成長速度は等しいが, 女子児童の方が低身長, 低体重で変移している. 複相パターン<II>と男子児童の複相パターン<I>との比較では, 変移するまでの身長と体重の相対成長速度は等しいが, 変移後に有意な差が認められる. パターン<II>は, 遅い時期に変移するが変移後の相対成長係数は非常に大きい. 男子児童の3相パターン(a_1 > a_2, a_2 <a_3)と女子児童の3相パターン(a_1 < a_2 < a_3)とでは, "変移点"によって分割された成長段階の中期における身長と体重の相対成長速度が異なるため全く異質の成長様相を示している.
- 社団法人日本体育学会の論文
- 1977-01-25
著者
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