タバコにおける少わき芽品種の育成に関する研究 : III. 2つの品種間交配におけるわき芽発生量の遺伝
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
タバコのわき芽発生量に差がある黄色2品種間およびわが国在来2品種間の交配F_1〜F_3世代を用いて,MATHERのモデルにもとづいて,わき芽の数の遺伝様式,遺伝分散成分の分割および遺伝率の推定を行った。両組合せにおいて,わき芽の数はポリジーンに支配される量的形質であることが認められ,遺伝分散は環境分散に対して大きかった。遺伝分散中の優性成分の占める割合は,MC×Virginia115の場合は大きかったが,F_1の表現型としての優性効果は小さかった。一方,松川×大だるまでは,優性成分およびF_1の表現型としての優性効果ともに小さかった。分散成分から推定したF_3系統平均値での遺伝率は,MC×Virginia115で66.47%,松川×大だるまで93.49%であった。従ってわき芽発生量に関する選抜は,F_3あるいはF_4世代において有効であると考えられる。わき芽発生量の遺伝に関与する有効因子数は,MC×Virginia115で3,松川×大だるまで6であることが推定された。
- 日本育種学会の論文
- 1982-12-01
著者
関連論文
- タバコにおける少わき芽品種の育成に関する研究 : III. 2つの品種間交配におけるわき芽発生量の遺伝
- タバコにおける少わき芽品種の育成に関する研究 : II. わき芽発生特性に関する二面交配分析
- 松川(関東)内系統の特性比較
- 在来種タバコにおけるF1利用に関する研究-1-主な生育・形態形質,生産力および化学成分についての二面交配分析
- 疫病およびタバコモザイク病抵抗性だるまN305,N306の育成経過とその特性
- 松川新系統,N211,の検定試験結果
- タバコにおける少わき芽品種の育成に関する研究 : I.わき芽発生特性の品種間差異
- 空気乾燥種タバコにおける多収性品種の育成に関する研究: III.わが国在来品種における個葉のみかけの光合成速度の品種間差異
- 補充原料用タバコにおける多収性品種の育成に関する研究: II.草型および生育経過と個葉の光合成能力との関係
- 補充原料用タバコにおける多収性品種の育成に関する研究 : I.草型および生育経過と収量との関係
- タバコモザイク病および疫病抵抗性白遠州,N501およびN502の育成
- タバコ立枯病抵抗性の遺伝に関する研究 : II. T. I. 448 Aに由来する抵抗性の遺伝とRps遺伝子との異同について
- タバコ立枯病抵抗性の遺伝に関する研究 : I.わが国在来品種の抵抗性の遺伝子分析
- 在来種タバコにおけるF1利用に関する研究-4-個々の組合せにおけるF1への香りの伝わり方
- 在来種タバコにおけるF1利用に関する研究-3-個々の交配組合せにおける諸形質のHeterosisの大きさと方向
- 在来種タバコにおけるF1利用に関する研究-2-主な生育・形態形質,生産力および化学成分についての形質間相関
- 空気乾燥種タバコにおける多収性品種の育成に関する研究-6-草型および生育の異なる品種間における収穫葉への乾物分配率についての比較