南極昭和基地で観測された風と気圧の短周期で大きい振幅の変動
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概要
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1992年5月22日と6月11日に昭和基地で顕著な風向・風速と気圧の短周期変動が記録された周期は4分から10分であった気圧と風速は逆位相であり,気圧の最大両振幅は1.5hPa以上,風速の最大変動幅は約20ms^<-1>に及んだ.気温や露点温度は阿部(1979)の報告とは異なり,ほとんど変動が無かったこの変動を浅水波近似の内部波による流体の軌道運動と一般流の相互作用によるとして解析した.その結果,内部波の伝播方向は一般流(北東の風)に相対的に西南西から東北東ないしは南西から北東に4〜5ms^<-1>で伝播していた波長は4〜6Km,対地伝播速度は82〜l28ms^<-1>で伝播方向は上の逆であったすなわち,内部波の波源は昭和基地からみて,大陸側にあり,一般流とは相対的に逆方向に伝播しているが,全体として,強い一般流に流されて風下側に伝播していることになる.
- 社団法人日本気象学会の論文
- 1997-01-31
著者
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