ダイズ成熟種子胚軸からの不定芽形成
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概要
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遺伝子組換えに用いることのできる簡単で安定なダイズの培養系を開発するため,成熟種子胚軸からの効率的な不定芽形成条件を明らかにした.胚軸上部を軸に対して垂直に切断した子葉節部位を含む長さ1mmの切片とその根側の1mmの切片を材料として用いた.チジアズロン(TDZ)の効果,切片の培地への置床方法の影響,品種間差について調べた.胚軸の子葉節切断面では,全ての条件で芽が形成された.一方,胚軸切断面では,TDZが不定芽形成に必要で,最適濃度は2〜10μMであった.不定芽形成効率は材料の置床方法により変化し,胚軸の軸を培地に垂直になるように置くことで上昇した,また,不定芽は,培地の表面に接している切断面から形成され,空気中および培地中の切断面からは形成されなかった.さらに,子葉節からの長さが1mmの切断面が2mmの切断面より効率的に不定芽を形成した.東北地域で栽培されている6品種を用いた場合,子葉節切断面における芽形成に品種間差は認められなかったが,胚軸切断面における不定芽形成には著しい品種間差が認められた.
- 日本育種学会の論文
- 2002-03-01
著者
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