イネカルスにおける再分化経路の制御
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概要
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カルスからの植物体の再分化技術は,育種の分野で広く利用されている.しかしながら,再分化の機構については,ほとんど明らかにされていない.カルスからの再分化には,不定芽分化を経る場合と,不定胚分化を経る場合の2つの経路が存在する.再分化機構の解明には,これらの2つの分化経路を明確に区別して解析することが必要である.本研究において,イネ品種「亀の尾」と「日本晴」のカルスを材料として,不定芽分化と不定胚分化をある程度まで制御できる培養系を確立することができた. 2つの再分化経路を制御できる培養系を確立する前提として,種子から誘導した再分fヒ率の高いカルスを維持できるようなサスペンション培養の条件について検討した1サスペンションに用いる培地の無機塩の種類(R2またはN6),継fに間隔(3または7口),およびカルスのサイズによる選抜の有無などの条件について検討したところ,サスペンションをR2培地で3日毎に継代し,サイズによる選抜を1ヵ月に1回行って,直径425〜710μmの細胞塊を集めることで,増殖能および再分化能の高いカルスを維持できることがわかった
- 日本育種学会の論文
- 1994-12-01
著者
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