ラマンライダーによる湿度・後方散乱比・偏光解消度の観測

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概要

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ラマン散乱を用いたレーザー・レーダによる対流圏水蒸気とエアゾル粒子濃度・非球形性の鉛直分布の同時観測を行い、それら分布状態の関係について考察を行った。1994年4月17日の名古屋における30分間の連続観測において、対流圏水蒸気とエアロゾル粒子の分布に次のような特徴が見られた。高度1.0〜2.2 km の領域で各パラメーターに顕著な時間変化が観測され、高湿度の領域では低湿度の領域に比べてエアゾル粒子混合比 (後方散乱比) が大きく、エアゾル粒子の非球形性 (偏光解消度) が小さくなる傾向を示した。後方散乱比と水蒸気混合比は高度方向について正相関が見られた。偏光解消度と水蒸気混合比との間には高度2.2 km以上では正相関、それ以下の高度では負相関があった。偏光解消度と湿度との相関の変化、あるいは水蒸気・エアゾル粒子濃度の不連続が観測された高度は、浜松における温度逆転あるいは風速・風向の不連続の高度と対応していた。
1997-12-25

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