レンゲ栽培米の品質・食味について

概要

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米の品質について長戸は, 米の流通・利用の上で考慮すべき主要な形質について, 米集団が具える特徴であるとしており, 玄米の品質要素として外観, 搗精歩留, 貯蔵性及び食味の四項目を挙げ, 更に水分含量も考慮する必要があるとしている。1960年代後半から米の生産過剰時代に入り, 米の消費傾向は量から質に変わり, コシヒカリやササニシキに代表されるようなうまい米指向に拍車がかかり, 更に安全な有機米に対する消費者ニーズが高まってきた。米の食味を評価する方法として, 1960年より官能検査により食味試験が行われてきたが, 近年, おいしい米とそうでない米の性質上の違いを明らかにするために, 白米や米飯の物理的性質や化学成分の測定が行われている。筆者らは, 水稲に対するレンゲの肥効及び地力増進効果について研究を行っているが, 本報ではレンゲを水稲の基肥として施用した場合の米の品質, 特に外観及び食味について調査したので, その結果を報告する。
日本作物学会の論文
1991-12-01