水稲新品種「熊本2号」の育成経過と諸特性
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概要
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1.「熊本2号」は1989年にヒノヒカリ/コシヒカリの人工交配を行った系統に由来し,同年秋〜1991年春の世代促進(F_1〜F_3),1991年の個体選抜(F_4),1992年からの系統選抜,1993年(F_6)からの生産力及び地域適応性の検討及び各種の特性検定を経て育成された。2.「熊本2号」は形態,生態的特性が多くの点で「ヒノヒカリ」と類似するが,出穂期,稈長,着粒密度,玄米の大小,外観品質,白度と搗精特性,食味官能等の点で「ヒノヒカリ」と区別される。3.「熊本2号」の食味は安定して「ヒノヒカリ」より優る。交配組合せと比較的初期世代からのアミロース含量による選抜がこれに貢献した。4.「熊本2号」の栽培適地は熊本県の高冷地を除く普通期栽培地帯であり,普及対象は低標高地域の普通期栽培とする。
- 日本作物学会の論文
- 1998-05-15
著者
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松本 〓士
熊本県農業試験場
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三ツ川 昌洋
熊本県農業研究センター
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小代 寛正
熊本県農業研究センター
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泉 恵市
熊本県農業研究センター
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松本 士
熊本県農業研究センター
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新関 宏夫
熊本県農業研究センター
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