落花生品種ナカテユタカおよびタチマサリの収量性の比較について
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概要
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1.ナカテユタカとタチマサリを使って,開花期後60日程度までの開花数および子房柄数,莢数の推移について比較し,両品種の収量性の差異について検討した。2.ナカテユタカとタチマサリとでは栽植密度に対する開花反応が異なった。すなわち,ナカテユタカでは栽植密度によって個体当りの開花数が増減し,単位面積当りの開花数は変動しなかったが,タチマサリでは栽植密度が変わると単位面積当りの開花数は増減した。3.ナカテユタカ・タチマサリとも開花期後半の開花数と収穫期における上莢数との間には有意な負の相関関係が認められた。4.ナカテユタカはタチマサリよりも生育期間をとおしてLAIが高く推移し,しかも無効な開花数および子房柄数,下莢数,屑莢数の発生が少ないのでタチマサリに比べて有利な生産態勢を有していることが明らかとなった。5.このことが,子実の充実度が収量の規制要因となっているタチマサリよりも,規制程度が少ないナカテユタカが安定して多収をしめす原因であろうと推察された。
- 日本作物学会の論文
- 1988-12-15
著者
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