長期低温貯蔵籾の発芽力消失に関する品種間差異 : II.成苗歩合

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概要

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(1)世界各地から集めたイネ品種1,311品種を供試し,低温貯蔵後5ヵ偉半を経過した種籾の苗代における成苗歩合を調査した。(2)60%以上の良好な成苗歩合を示す品種が全供試品種の80%以上をしめ,苗代においても高い発芽率と,その後の生育も正常であることが明らかとなった。他の品種は60%以下の成苗歩合を示し,明らかに品種間の差異が認められた。(3)成苗歩合と人工発芽床における発芽率との関係から,これを3群に大別した。すなわち,発芽率も成酋歩合もほぼ完全な品種群,発芽率,成芭歩合ともに低下している品種群,および発芽率は高いが成苗歩合が低下している品種群。(4)原産地別の成苗率不良品種数の比率の差異を明らかにし,生態型分化の様相について若干考察した。(5)成菌率と出穂性との関係を明らかにし,日本イネにおける早熟性品種の巾には種子の発芽保持力,ないしは成苗歩合の保持力の弱い品種が特に多いことを明らかにした。
日本作物学会の論文
1967-12-10

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