イネ葯培養一段階法におけるカルス形成及び植物体再分化に及ぼすホルモンの影響
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
葯培養はイネなどの育種における固定技術として大きな意義をもっているが, 今なおその省力化と緑色植物体再分化率の向上が問題となっている。中華人民共和国でも効率の向上を目的とする様々な培地の検討がなされてきた。その中から, Linら(1980)によってカルス移植をしないで同一培地で脱分化と再分化とをさせる一次成苗法(一段階法)が考察された。これを受けてわが国でも, 中村ら(1985)はこの方法の実験的改良を行い, 葯培養を大幅に省力化する方法を開発した。本研究では, 一段階法における再分化効率の向上を目的として, オーキシンがカルス形成及び緑色植物体再分化に与える効果を確認するとともに, サイトカイニンをも添加した試験区を設け, その効果について検討した。また, 一段階法では直接雄核発生の可能性が示唆されているので, その有無を観察によって確認しようとした。
- 日本作物学会の論文
- 1987-03-31
著者
-
津川 秀仁
青森県農試
-
津川 秀仁
青森県農業試験場:(現)農業研究センター
-
矢ケ崎 健治
埼玉県農林総合研究セ
-
松葉 捷也
農林水産省 中国農業試験場
-
矢ケ崎 健治
埼玉県農業試験場
-
津川 秀仁
青森県農業試験場
関連論文
- イネにおける穂の形態形成 : V 穂の分枝型とその形成過程
- イネにおける穂の形態形成 : IV 幼穂における分枝体系試論
- イネにおける穂の形態形成 : III ジベレリン処理による枝梗形成の変化
- イネにおける穂の形態形成 : II イネの穂の理想型について
- イネにおける穂の形態形成 : I. イネの穂の構造について
- [作物学会賞受賞 特別講演] イネの穂および分げつ体系における分枝構造の形態形成論的研究
- イネ葯培養一段階法におけるカルス形成及び植物体再分化に及ぼすホルモンの影響
- イネ葯培養一段階法における F_1 と親品種のカルス形成及び植物体再分化の差異
- イネの雄性不稔系統間における開花習性の比較
- 水稲の「移行期」の長さと無分げつ節数との関係
- 水稲の分げつ力の発育形態学的解析
- イネ小穂の原型を示唆する奇形小穂について
- イネの稈長及び節間長の調査基準について
- 日本型直播稲作技術の現状とゆくえ 改善されつつある技術的側面.簡易化と経費削減が課題
- 水稲プロトプラストからの効率的な植物体再生
- イネ葯培養における効率化
- ハトムギの葯培養による植物体の再生